5月17日、北海道札幌市では、イヌサフランを誤って食べた2名が死亡した、というニュースがありました。行者ニンニクと間違えたためです。
誤食による食中毒は、ニラと似たスイセンやキノコ類でよく聞きます。
しかしイヌサフランという植物の名前を聞き慣れない人がいるかもしれません。北海道だけに生息するのでしょうか?そうだとしたら、一体どの地域に生息するのでしょうか。
さて本日はイヌサフランについて、こんなことをお伝えしていきます。
イヌサフランの生息地は北海道だけ?他の地域は?
主な生息地はどこ?
毒草イヌサフラン庭にも生えている?
毒草イヌサフランはどんな植物?どんな花が咲くの?
イヌサフランは、イヌサフラン科で、ヨーロッパ中南ブから北アフリカ原産の多年草。耐寒性が高く、球根を植えると放置していても何年も花を咲かせる育てやすい園芸植物です。秋に美しい花をさかせます。
見た目の特徴は、土に触れる部分から直接多数の葉が重なって出ます。また葉は夏に枯れるため、花が咲くときに葉はありません。
イヌサフランの球根は直径3~5㎝ほどで、茶色い皮に包まれています。切ってみるとジャガイモに似た澱粉質です。そのためジャガイモやニンニクと間違えて食されることもあります。
イヌサフランに似た食用の草1:行者ニンニク(ギョウジャニンニク)
一株から1-3枚の葉
葉は根元に向かって細い
その名の通り、ニンニク臭・玉ねぎ臭あり
イヌサフランに似た食用の草2:オオバビボウシ
葉は密集してない
葉は根元に向かって細い
イヌサフランの生息地は?北海道以外の地域はどこ?
イヌサフランにはコルチカムという別名もあり、観賞用として日本各地で栽培されています。
秋に美しい花を観光のためにも各地で栽培されているので、近くの公園や自宅の庭に知らないうちに生えていたということもあります。
今回の事故は北海道でしたが、日本は全国的にイヌサフランが育ちやすい気候です。育てやすく、可憐な花は人気あるため、どこでも栽培されています。自分の住む地域のどこかで育てている人がいる可能性があります。
過去に誤食が確認された地域は、石川県、山形県、北海道です。
このように、どこの地方でも生息するため、誤食は後をたたず、各自治体では注意を呼び掛けています。
どこの地方にも咲くイヌサフランの毒は死に至る?
イヌサフランは 有毒成分アルカロイドのコルヒチンを含有しています。その毒は花・茎・根の全てに含まれます。毒性は非常に強く食べると中毒症状を起こし、最悪の場合死に至ることもあります。
ペットが食べてしまうケースもあるため、庭で栽培している場合は注意が必要です。
まとめ:イヌサフランの生息地は北海道以外の地方にも!毒草はどこの地域の庭にも!
本日はイヌサフランについて、お伝えしました。
綺麗な花を見るとほっとしますし、お庭で栽培するのも楽しいことです。しかし、植物の特性を正しく理解することが誤食を防ぐ第一歩です。
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