缶詰などで知られる食品メーカー「いなば食品」。特に猫用おやつ「CIAOちゅ~る」は有名です。
2024年4月上旬、週刊文春が新卒辞退者が9割に達していると報じました。その理由は社宅がボロ屋だったから、と言われていますが、本当でしょうか。
本当だとすれば、どれほど古い社員寮だったのでしょうか?
本日はいなば食品について、こんなことをお知らせしていきます。
内定辞退者h何人?
社宅は本当にボロ屋なの?
内定辞退の本当の理由は?
いなば食品株式会社の歴史
名称:いなば食品株式会社
設立:1948年(昭和23年)
資本金(グループ全体):1億9,500万円
売上高(グループ全体):1,750億円(2024年業績見込み)
営業利益(グループ全体):155億円(2024年業績見込み)
従業員数 (グループ全体):4,880名
代表者:取締役社長:稲葉敦央
事業内容:各種缶詰・レトルト食品の製造および販売
ペットフードの製造および販売
健康食品の販売、冷凍食品の製造および販売
事業所:静岡本社 静岡県静岡市清水区
事業所:東京都中央区日本橋
いなば食品の前身である稲葉商店は1805年(文化2年)創業で、鰹節の製造から始まりました。
1936年(昭和11年)に「稲葉缶詰所」を創立、1946年(昭和21年)に「稲葉食品工業所」を設立しました。
1958年(昭和33年)には、アメリカ向けにペットフードの生産を開始しています。日本ではペットのフードの需要はなかった頃です。
1989年(平成元年)「チャオペットフード事業部」が立ち上がりました。
今では、米国、EU、アジアの世界主要国に37支店、8工場という体制で海外展開にも、益々力を入れています。
「独創と挑戦」を起業風土とし、「社員と社員の家族を物心両面で守る」経営目的に掲げています。
そのため、給与水準には最大限の配慮を示し「年間賞与支給は現在平均8か月」をさらに高水準の「10カ月」に引き上げる計画です。
このような素晴らしい企業理念、業績の会社の入社試験に合格した学生たちの喜びは大きかったことが想像できます。
【画像】いなば食品の内定辞退の理由はボロ屋で社宅は雨漏り?
最初の画像をみると、コンクリートがむき出しの床は屋外のようにも見えます。そしてあるべき場所に洗濯機はありません。床も木の壁もかなり年期が入っています。
左下の画像では、地面の崩れたところに隙間が空いています。雨が降れば、ここから雨水が流れ入る可能性があります。
そして右下の画像は、雨漏りのしている天井です。雨漏りは、マグカップで受けていたそうですが、瞬く間にカップが満杯になるほどひどかったということです。
昭和40年代までなら、こういう洗面所がまだありましたが、令和の時代にはふさわしくありません。
そして現代に生活用品として欠かせない、エアコン、冷蔵語、電子レンジも備え付けられていませんでした。
いなば食品の広報担当者の話では、この社宅は静岡市に6棟あるうちの1棟、築40年ほどの老朽化した一戸建てをリフォームする予定でした。
ところが、担当者であった副社長が2023年10月緊急入院、そのため社宅に関する計画に混乱が生じ、リフォームに遅れが生じました。
2024年4月12日、ビジネスジャーナルのインタビューにおける、いなば食品の回答は以下の通りです。
いなば食品「改修する前の家を見せたのは事実ですが、入居までには改修することを告げてありました。実際に入社式前には改修を完了しており、週刊文春やSNS上で出回っている画像は改修前のものです」
情報引用元:https://biz-journal.jp/
写真のコンクリート剥き出しの場所は洗濯機置き場で、現在は既に洗濯機が置いてありますので現状の映像は異なっています。
雨漏りは改修手続きを既に開始しております。また畳の交換も近日実施予定でございます。
情報引用元:https://biz-journal.jp/
【画像】内定辞退者は何人?辞退の理由は社宅とツナ缶?
静岡本社の工場では一般職の新入社員19人中、16人が辞退。19人は全員大学卒の女性でした。
内定辞退の理由は、社員寮だけではありませんでした。実際に辞退した人達が語った、社員寮以外の理由は以下の通りです。
1.勤務地はほぼ100%希望通りと聞いたのに、実際は第3希望ですらない勤務地で工場のライン作。転勤はなく永住決定。
2. 11月の懇親会で労働条件を尋ねても「わからない」との返答。
3.募集要項では一般職は給料22万6000円とあったのが、後で問い合わせると19万6450円と告げられた。
4.女子社員の制服の採寸は男性社員が行う。
5.研修が始まっても労働条件通知書が渡されない。
6.一般職を希望したにも関わらず、ほとんどが工場勤務に配属
猫用おやつ「CIAOちゅ~る」で有名ないなば食品に憧れをもって入社希望したにも関わらず、会社の不誠実な対応に失望したのが、辞退の理由です。
3月、静岡県内での研修に出掛けたB子さんは、最終的に入社辞退をしました。会社は静岡までの交通費や前泊のホテルを支払い、お詫びの品をB子さんに渡します。それはツナ缶でした。
辞退者は憤りを表しています。
いなば食品に対しては、このようなことがあり、社会を信じれなくなったので悔しい思いが強いです。世間に対しての謝罪ではなく、辞退者や内定を喜んでくれた家族にまず謝るべきだと思います」
情報引用元:https://daily.co.jp/
2024年4月12日のJ-CASTニュースでは、いなば食品のコメントを紹介しています。
給料についても、募集要項に載っていた22万6000円は、一般職ではなく総合職になります。一般職は、18~19万円ぐらいになると説明していましたが、もっと丁寧にすべきだったと真摯に反省しています。労働条件通知書を渡さなかったのは、配属先で手当が付いたりして額が違うため、後で渡そうとしたためです。
情報引用元:https://www.j-cast.com
給料に関しては、業種による誤解があったということです。
まとめ:【画像】いなば食品の内定辞退はボロ屋が理由?雨漏りする社員寮?
本日は、いなば食品の内定辞退の理由について、お伝えしてきました。
辞退者は19人中、16人。辞退の理由は老朽化した社宅のせいだけではなく、会社に対する信頼を失ったためでした。
いなば食品株式会社のコメントによると、給与や勤務地については、誤解があったとのことですが、内定者への返答や対応が後ろ手になってしまったことを謝罪しています。
失った信頼が回復するかは、来年いなば食品を希望するの新卒者がどれだけいるかによって、判明することでしょう。
内定辞退した女性たちが、新たな仕事場を見つけたことを、祈ります。
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