2024年5月25日のデイリー新潮で「フジテレビ・バラエティー番組収録中転落事故にあったロックスターの記事が紹介されていました。
このロックスターは当時香港の音楽シーンを塗り替えるほどの影響力でした。そしてこの大スターが日本で事故にあったことにより、当時香港社会に与えた影響は大きく、日本へのわだかまりを生みました。
本日は、このロックグループについてこんなことをお伝えしていきます。
日本の番組収録で転落事故にあったホンコンのロックスターは誰?
どうして転落したの?
その後のBEYONDの活動は?
フジテレビで転落事故にあったロックスター・ウォンカークイのプロフィール
本名:黄家駒(ウォン・カークイ)
生年月日:1962 年6月10日(死没:1993年6月30日 31歳)
職業:シンガーソングライター
ジャンル:ロック
担当楽器:ボーカル、ギター
香港の九龍地区深水埗にある団地、蘇屋で父、母、弟(黄家強。のちにBEYONDの参加)と共に暮らしていました。
中学生の時、友人の影響で洋楽に興味をもち始め、デビッド・ボウイやピンク・フロイドに憧れますが、両親は息子2人が音楽に傾倒するのを嫌がりました。
中学5年生(日本の高校に相当)を卒業後、事務職やエアコンや水道修理、また保険セールスなど職を転々とします。
ロックバンド、BEYONDのプロフィール
ウォン・カークイが友人と1981年に結成したバンドがBEYONDOの原形。その後1983年に正式名をBEYOND(自己を)超越するという意味で名付けました。1984 年にはウォン・カークイの弟、黄家強も参加。その後も幾度となく入れ替わりがあります。
1988年、「大地」が大ヒット、香港のミュージックアワードを次々と受賞、スターダムを駆けあがります。
1992年には日本デビューも果たします。「THE WALL~長城~」のイントロ部分が、当時日本テレビで放送されていた『進め電波少年』のオープニングテーマにも使われ、日本での知名度があがりつつありました。
日本のロックバンド爆風スランプはBEYONDと親交があり、サンプラザ中野は詞を提供してます。爆風スランプはその曲をカバーし、1992年発売の「アジポン」に収められています。
1993年、「海闊天空」が発売されホンコンで大ヒットとなります。日本語タイトル・歌詞は「遥かなる夢に~Far Away~」。テレビ朝日放送の「驚き桃の木20世紀」でエンディングテーマ曲に起用されました。
この曲は今でも香港のカラオケでもよく歌われます。
日本語歌詞バージョンと聞き比べてみてください。
香港ロックスターの転落事故はなぜ起きた?フジテレビの番組はなに?
1993年6月24日、フジテレビの番組「ウッチャンナンチャンのやるならやらねば」での出来事でした。
セットで組まれた高さ約2.27メートルのゴンドラに乗ったウォンカークイや、他日本のタレント10人ほどが乗っていました。セット下に設置された仮設プールに向けてお互いを落とし合う、というバラエティらしい企画。
しかし、落とし合いが過激になり、運悪くウォンカークイとウッチャンがプールの反対側に転落、二人は床にたたきつけられました。
ウッチャンこと内村光良は全治二週間のケガ、一方ウォンカークイは意識不明のまま東京女子医科大学に搬送。
当時香港ではウォンカークイの回復を祈り、所属事務所は北京の著名気功師を日本へ送り、気功治療や漢方薬での治療を試みましたが、6日後にそのまま帰らぬ人となりました。番組は放送打ち切りとなりました。
香港では大スターのウォンカークイがバラエティ番組で、配慮のない扱いを受けた上に命を落としたという最悪の結果をまねき、日本に対する香港社会の怒りと衝撃は計り知れないものでした。
地元で行われた葬儀には各界の要人2,600名が出席、ウォンカークイを乗せた霊柩車を沿道で見送ったファンは10,000人以上に上りました。この規模の大きさからも、彼の人気と実力のほどがわかります。
ホンコンロックスター・ウォンカークイ転落事故のあとBEYONDは?
その後BEYONDは3人のメンバーで台湾、中国など、中華圏で活動を継続しましたが、1999年から各自ソロ活動に入ります。
その後、結成20年記念のワールドツアーを行うも2005年に解散を宣言。
ウォンカークイの記念コンサートなどで元メンバーが集合することはありますが、公式にBEYONDとして活動することはありません。
1992 年Bst Hits Asia に出演した当時のBEYOND。当時のメンバーが日本語で自己紹介をした時の映像です。
まとめ:【画像】フジテレビで転落の香港ロックスターは?ウォンカークイ!
今日はホンコンのロックシーンを大きく変えた伝説のバンド、BEYONDのボーカル、ウォンカークイが日本の番組収録中の転落事故についてお伝えしていきました。
大スターウォンカークイ亡き後、BEYONDのファンになった人も多く、その影響力の大きさには驚かされます。
デイリー新潮の記事では最近彼の墓が荒らされたとのレポートがありました。犯人は逮捕されたものの、ファンの心は穏やかではありません。
ウォンカークイの誕生日と命日がある6月は、毎年世界各地から多くのファンが彼を訪れます。
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